時 代

ウクライナ問題について ある日本人の意見
V.O.R. 21, 3, 2014, 17:08
 


ウクライナ問題について
シリーズコラム 『小手川大助通信』
 

  1.  筆者は2009年に、ウクライナの経済危機、それに伴う欧州への天然ガス供給停止の可能性、IMFによるウクライナ支援に、IMFの理事会メンバーとして関与することになり、これを契機にウクライナ問題について勉強する機会を得た。今回は、現在進行中のウクライナの問題を、何回かに分けて掲載する予定である。概略は以下のものを予定している。
     
    ① 現在進行中のウクライナの状況について事実の確認
    ② 直近のウクライナ問題の経緯に関する事実の確認
    ③ 東西冷戦終了後のウクライナ問題の経緯

    上記の3つの通信の中で、関係する歴史上の経緯についても触れる予定である。
     

  2.  第1回として、現在進行中のウクライナの状況についての事実の確認を行うこととしたい。
     
     特に、我が国のマスコミが伝えてない重要事項や、伝えられていてもその内容の掘り下げが不十分と思われるものを取り上げてみたい。その前に、昨年以来のウクライナ問題の進展について重要な期日だけをまず押さえてみると以下の通り。

    2004年
    10月31日 大統領選挙 ユーシチェンコが15万票差で首位。
    11月21日 決選投票 ヤヌコーヴィチが当選と発表。ユーシチェンコ側は選挙に不正があったとしてストライキなどの反対運動を開始。オレンジ革命と呼ばれる。
    12月26日 再決選投票 ユーシチェンコ52%、ヤヌコーヴィチ44%。ヤヌコーヴィチ側は選挙に不正があったとして最高裁に提訴。野党による政府施設の封鎖が発生。
    12月30日 提訴却下

    2005年
    1月23日 ユーシチェンコが大統領に就任。

    2010年
    1月17日 大統領選挙の第1回投票 ヤヌコーヴィチが1位(35%)、ティモシェンコが2位(25%)。(ユーシチェンコは5%で5位)
    2月 7日 NATO監視団の見守る中、決選投票。ヤヌコーヴィチ勝利。ヤヌコーヴィチ49%、ティモシェンコ46%。
    2月20日 ヤヌコーヴィチの当選確定。

    2013年
    11月21日 ヤヌコーヴィチ大統領がEUとの提携協定への署名を撤回することを表明。これに対する反対運動が開始(当初は平和的)。
    11月30日 反対運動が暴力化。キエフ市長官邸が占拠される。

    2014年
    2月21日 ウクライナ政府と野党、EUの代表(独、仏、ポーランドの外相)が危機解決に関する協定に調印。
    2月22日 デモの最中に警官とデモ隊29名が射殺される。その後群衆が国会を占拠。国会がヤヌコーヴィチ大統領の解任を決議
    3月 2日 クリミア半島が親ロシア勢力の支配下に。
     

  3. (中略)
     
  4.  それでは、なぜ、政権交代後時をおかずにロシア政府がクリミアへの軍の派遣に踏み切ったか、その理由を次に考察してみることとしたい。この点では以下の点を考慮することが重要である。
     
    (1) 2月21日から22日にかけて何が起こったのか。

     2月21日の合意は、上記のようなメンバーで行われたのである(ロシア代表も出席)が、米国の代表は招かれていないことから、この合意が欧州とロシアの間で行われたことが見て取れる。合意の主要な内容は以下の通りであり外交的解決を図ったものであった。

    ①  2015年に予定されていた大統領選挙を前倒しして2014年12月に行う。
    ②  2004年憲法に復帰し、大統領制から議院内閣制にシフトするべく、憲法改正を行う。
    ③  入獄していたティモシェンコ前首相の釈放。
    ④  暴力行為の禁止(警官側も、反対デモ側も)。

     
     
    (2) この合意は12時間と持たなかった。

     翌朝、独立広場に集まっていた反対派に対して狙撃が始まり数多くの人が殺害された。デモ隊は銃器も含めた暴力を行使したが、警官隊は21日の合意を守って暴力行為を控えたために、議会が反対派に占拠され、上記合意を行った反対派の一人であったクリチコは同意から身を引き、ヤヌコーヴィチは逃亡した。このような議会の群衆による占拠は狙撃に端を発したものであり、そこで、狙撃を誰が行ったかが重要になるのであるが、この点についての情報を与えてくれているのが上記のエストニア外相とアシュトン外相との会話である。
     

     
     
    (3) 混乱の中で議会はヤヌコーヴィチ大統領を罷免し、大統領代理を任命するとともに、数日後にはヌーランド局長が電話の中で一番押していたヤチェヌーク氏が選ばれた。
     

     
     これは、国会を大統領制の上に位置付けるものであり、大統領制を規定したウクライナの憲法に反するものである。本来ならば、憲法に規定されている詳細な手続きをとって国の根幹に関する制度の変更が行われるべきものであったが、今回はそのような手続きを経ずに行われた。憲法には大統領弾劾の手続きが決められていたが、今回の罷免の手続きはこれに反したものであった。このほかにも暴力活動や政府の建物の破壊を行ったデモ隊メンバーへの恩赦や、内務省、安全保障省、検察庁の監督者を任命するなどの越権行為を行っている。
     
     
    (4)以上にもましてロシア当局を震撼させたのは、新政府の大臣ポストにいわゆる「ネオナチ」として知られていた「スボボダ」などの極右の党の幹部が次々に任命されたことである。

     副首相、農業大臣、環境大臣、教育大臣、スポーツ大臣、国家安全保障及び国防会議議長がそれである。更に2月23日に新政府の代表者たちは「ウクライナ民族社会」の設立を発表した。その内容は、ロシア語を使用する者は全て、ウクライナ民族社会の正当な権利を有するメンバーという地位を剥奪され、市民権及び政治上の権利が差別されるべきであるとするものである。
     
     
    (5) 極右政党の歴史などについては別の章で詳しく述べるが、今回政権の一角についた政党のスローガンのうち、特に目を引くものとして以下のものがある。

     「ウクライナは至高の存在」、「ウクライナ人のためのウクライナ」、「ウクライナに栄光あれ、敵には死を」、「モスクワの連中を刺し殺せ、ロシア人を削減せよ、共産主義者を絞首刑に」
     
     
    (6)最後に、3月3日にチュルキンロシア国連大使によって明らかにされた、ヤヌコーヴィチ大統領からプーチン大統領あての3月1日付けの手紙を紹介したい。その内容は以下の通りである。

     「欧米諸国の影響の下、テロと暴力が(ウクライナにおいて)横行している。人々は、言語や政治的信条のために処刑されている。この観点から、合法性、平和、法と秩序、安定そしてウクライナの人々を守るために、ロシア連邦の軍を使うことをプーチン大統領に要請する

     もちろん、解任されたヤヌコーヴィチ氏の手紙に意義があるかについては議論のあるところであろうが、ロシア側は、そもそもの大統領の解任が憲法に定める手続きに則らない違法なものと認識しているものと思われ、ヤヌコーヴィチ氏の要請は意義あるものと考えているのであろう。
     
     
    (7)なお、米国国内の世論も伝えられている報道とは異なり、分裂している。

     最近のものとしては、Pew Research Centerの世論調査がワシントンポストに紹介されているが、それによると、

    ①  米国がウクライナ問題についてロシアに対し強い態度をとることに賛成 29%
    ②  米国がウクライナ問題に巻き込まれないことに賛成 56%

     と、大多数の人がウクライナ問題に対する政府の関与については消極的であり、これは、昨年オバマ政権がシリア問題について軍事力の使用と議会の承認を探っていたのに対し、世論は圧倒的に軍事介入に反対だった状況に似ている。

 
 次回からは、今回の問題に至る背景や歴史について述べることとしたい。
 
研究主幹
小手川 大助


 
 なんスか?TVの報道番組で「ピーチク、パーチク」持論を展開している「インテリ」ぶった連中が多いようですが、「持論」と「事実」は別物であり、「事実」に則さない「持論」=「偏見」を自慢げに語っている「インテリ」って、キツイようですが…

ただの間抜け

…にしか見えませんw。

 さらに言うなら、そうした偏見?を垂れ流しているTV局も「間抜け」のお仲間であり、それを鵜呑みにする視聴者も?

 チョット前に「情報の二重性」について触れましたが、既存のTV局なりメディアが「事実」を伝えないのであれば、第三のメディア

国民メディア

…の設立は避けては通れないでしょう。でないと「メディアリテラシー」を四六時中求められ、精神的に疲れてしまいます。「NHK」などという似非国民放送局に受信料を納めるくらいなら…

「国民の、国民による、国民のための放送局」

…を新たに設立した方がマシ。「脱原発」にしても、全ての原発が稼動停止している今でさえ…

原発がなくなると電気が足りなくなる

…と思い込んでいる人たちが多いのは「情報の二重性」の弊害であり、そうした「弊害」が社会の改善、前進を阻害しているワケですから、「国民メディア」の設立は非常に重要な意味を持ちます。

 脱原発ついでに付け加えると、原発の安全性もさることながら、稼動すれば必然的に出る「核のゴミ」の処分方法が無いという現実も忘れてはなりません。後始末のできない未熟な技術なワケです、原子力発電は。
 

 
 というコトは、そんなものを推進したがる連中の頭の中も同じく「未熟」だと言わざるを得ず、そうした連中が政策、政治に関わっている現状を…

一日も早く変えなければ

…と思う次第ですw。
 

 
 
 
 

人間ナメんなよ!

でわっ!

 
 

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