大人になれない、大人たち

 母から電話があり近況などを報告していたら、母が…

「昔は朝鮮牛っていうのがいて…」

…と昔話を始めたトコロで向こうに来客があったようで話が途切れてしまい、「朝鮮牛」のことが気になりググッていたら関東大震災直後の状況を綴ったブログが…。
 

朝鮮牛は何処に消えた?
「明治、大正、昭和、3代記」 – より

ちえこの弟(T) 私の子供の頃、東京の街中で見掛ける牛は、総て朝鮮牛でした。薄い黄土色をした朝鮮牛はホルスタインなどと比べると、はるかに小柄で、痩せており、角も申し訳に付けたように、貧弱でした。

 其の頃(大正初期)三軒茶屋から上町方面に向かう、現在の世田谷通りを私達は大山街道とよんでいました。道幅は現在の半分もありませんでしたが、若林当たりまでは両側に、民家や商店が軒を連ねており、三軒茶屋交差点の近くには島田市場と言う青物市場があって、朝早くから野菜を積んだ荷車が犇いていました。しかし、一日の内で大山街道が一番混雑するのは、何と言っても、朝夕の牛車の行列が通る時でした。牛車の行列は上町方面から現れて三軒茶屋を通り渋谷方面に向かい、帰りは逆のコースを取っていました。車の数は数十台に及び、車を引いている牛は総て朝鮮牛でした

 世田谷村や駒沢村は勿論ですが、当時、東京の市内では、殆どの家の便所は汲み取りでした。牛車の行列は、毎日、市内の家庭の屎尿を汲み取って運搬していたのです。又、行きの車には空の肥樽の他に野菜を積んで、市内の家庭に売捌いていたようです。…

…現在、東京では朝鮮牛を見ることは有りません。トラックの普及によって、牛車や馬車の必要が無くなり、あれほど沢山いた朝鮮牛は何処に消えたのでしょうか。朝鮮牛を殺して食べたと言う話は聞いた事が無いのですが。…

 

世田谷の関東大震災 「2」
「明治、大正、昭和、3代記」 – より

…暫くして、浅草、吾妻橋の袂で寿司屋をしていた父の従兄弟が一家の他に、支店の家族共々、焼け出された25人が世田谷の家を目指して逃げてきた。うちだけでも大変なのに、母は本当に大変だったと思う。ガスは無いので、外にかまどを作ってお米を炊く用意をしていると、半鐘が打ち鳴らされて、消防団の人が逃げろ逃げろと怒鳴っている。外に出て街道を見ると、多摩川の方から荷物を担いだ人が大勢逃げて来るのが見えた。何でも、玉川で砂利取りしている朝鮮人が襲ってくると言う。さー大変だ、逃げねばならぬ。母は赤ん坊の妹を背におぶり、父を先頭に、吾妻橋の寿司屋25人もぞろぞろと付いていった。私は、とっさに1枚の毛布を持って後を追った。…

 

世田谷の関東大震災 「3」
「明治、大正、昭和、3代記」 – より

…明くる日から、朝鮮人狩りが始まったが、東北の人など、言葉のはっきりしない人など、疑いを懸けられて、大変だったらしい。三軒茶屋角の斉藤呉服店の前には、銃で打たれた人が転がっていた。後で聞いた話によると、逃げろと言う声を聞いても、何処にも逃げず、家に隠れていた人も近所にいたとの事。私たちも、随分要らない心配をしたものだと、家族で話した。総てが流言蜚語で、一人が言い出したことに、多くの人が従ってしまう。朝鮮人が攻めても来ないのに、玉川で砂利取りをして働かされていた人が、日本人とけんかをして、あいつが井戸に毒を入れたとか、何をしたとか、あること、無い事を噂して、噂が噂を呼んだに違いない今の様にラジオやテレビがあれば、こんな事にはならなかったと思う。…

 
 2006年以降更新が止まっているようなので勝手に引用させていただきました(不本意であれば削除します)。

 で、読んで思ったのは「集団的自衛権」と同じ構図だというコト。

「朝鮮人が攻めてくる」=「某国が攻めてくる」

…と大騒ぎして人心を惑わせているワケでしょ?

 テレビ、ラジオどころかインターネットもあるご時世ですが「流言蜚語」はなくならず、逆にそうした媒体が「流言蜚語」を拡散する時代になりましたw。いわゆる…

世論操作

…と呼ばれるもので、こうしたものに振り回されるのも伊丹万作氏の言葉を借りれば…

精神の脆弱さ

…からくるものであり…

一度騙されたから、二度と騙されないぞ!

…という気概なくしては何度でも騙されるという話。
 
「戦争責任者の問題」 – 伊丹万作
 
 伊丹氏の指摘はごもっともで、ワタシとしてはさらに「凡庸な悪」をそこに付け加えたいワケです。つまり…

人は進んで騙される

…という心理状態を見過ごすことはできません。

 自分に都合のイイ情報を無条件で信じ、それが「真実」かどうかは二の次にしてしまう「無意識の働き」を自覚しない限り…

人は何度でも同じ過ちを繰り返す

…という話。

「集団的自衛権」など詭弁に過ぎない!

…のに、こうした詭弁に騙されるようでは民主主義の実現など到底望めません。そして民主主義が成熟しないのは情報の混乱によるものだけはなく…

「大人になりたがらない社会」

…が存在することも認めなければなりません。

「長いものには巻かれろ」、「寄らば大樹の陰」

…といった「他人任せ」=「甘え」と決別して精神的に成熟することが、今の日本…というか?すべての人に求められている気がします。

 自由主義経済とやらにしても、はやい話が…

力の強いものが市場を独占する

…という利己的(幼稚)な精神状態を美辞麗句で虚飾しているだけで、本質的には子供のわがままと何ら変わりません。

 そうした幼稚な精神状態を「是」とするようでは世の中が良くなるワケがないのは明らかで…

生きるためには仕方ない(処世術)

…というのが大方の意見かも知れませんが…

生きるためには何がどれだけ必要か?

…を再検証するのが「人間回帰」の意味するトコロであり、いわゆる「1%の人たち」に対して「99%の人たち」は…

富の公平な分配

…を要求しているに過ぎません。

 それを無視して「富の独占」を止めないのは「1%の人たち」の精神が幼稚であることの証明であり、幼稚な精神の持ち主たちが指導的立場に居座っている限り世界から貧困、紛争を取り除くことは出来ませんw。

 日本にしても同じことが言えるワケで…

集団的自衛権

…という「オモチャ」を欲しがる幼稚な連中が指導者面して居座っている限り、「日本国憲法」に立脚した社会を築くのは夢物語w。
 

ご満悦な人 (1)

 

ご満悦な人 (2)

 
 しかしそれを許しているのは、やはり同じように…

精神的に大人になれない国民なのだ!

…というオチw(チャン、チャン)。
 
 
 
 

人間ナメんなよ!

でわっ!