大阪都構想をめぐる住民投票を振り返って

 いままでこの件について触れなかったのですが、大阪の実情についてよく知らないので「書けなかった」というが正直なトコロ。

 で、住民投票が終わり何人かの識者の見解を聞いて大阪都構想=大阪市特別区設置住民投票の大義は…

二重行政の廃止

…であるコトがようやく理解できましたw。

 大阪市が政令指定都市(人口50万人以上)であるため、地方自治法第252条の19(大都市に関する特例)が適用され、自治権が拡大されることで大阪府の権限が及ばない(権限を委譲する)部分が発生し、画一的な行政に支障をきたしているらしく、「開発」が滞り「税金の無駄使い」も発生するというコトらしいです。

 要は?「府」「市」の…

「ドッチが主導権を取るか?」

…という話なワケですが、「地方自治法」で大都市に特例を設けたのは「地方自治」を尊重してのことであり、「大阪市」が地方自治法で認められた「権利」を返上するってドwなのよ?

 所謂「経済効果」とやらを持ち出されると心が揺れるのが「ナニワの商人」なワケですかね?

 つまり極論としては「自らの権利」を「カネ」で売り渡すのと同じコトであり、生活が多少は楽になったとしても「自治権」=「自主性」が失われるのと、現状維持のままでも「自主性」を守り抜くのと…

ドッチを選びますか?

…という選択を迫られたワケで、今回の大阪市のように他の政令指定都市でも同様の問題は発生するんでしょうなw。
 
政令指定都市とは [PDF]
 
 従来の「国」⇒「大阪府」⇒「大阪市」⇒「住民」という関係が、「国」⇒「大阪都」⇒「住民」という関係に変更されることで、「国」の権限がより直接的に「地方自治体」の住民に影響を及ぼすようになり、「特別区」を設けて住民サービスを向上しますと言われても、「特別区」は大阪都の出先行政機関であり、従来の「自治権」は失われしまうワケよね?

 当事者ではないのでアレですが、大阪都構想が「僅差」で回避されたのは…

「自治権」を守る

…という観点からすればヨカッタと言えるのではないか?と。

 で、ここまでは前置きで、今回の住民投票についてニュースなどで取り沙汰されている「シルバーデモクラシー」検証した記事があったので、先ずは転載しますw。
 

大阪都構想を葬ったのは「シルバーデモクラシー」ではない=若い世代の人口は70歳以上の2倍以上多い
井上伸 | 国家公務員一般労働組合執行委員、国公労連書記、雑誌編集者 2015年5月18日 21時7分
 

世代間対立を煽る人は、基本的に貧困問題=所得の垂直的再分配の問題に盲目ですから、高齢者のみならず全世代にわたって社会保障の劣化と自己責任の世界を拡大させ、結果、生きづらさの臨界点にある若者をさらに困難な状況へと追いやることになります。一見すると若者の味方のようにふるまっているのですが、世代間対立をいくら煽っても所得の垂直的再分配が悪化することはあっても改善することにはならないので、高齢者にも若者にも貧困をもたらすことになる罪深い存在になってしまうのだと思います。…

 
 つまり若者が投票に行かなかったというコトが大きく影響し、もし?高齢者層も投票に行ってなかったら大阪市は「自治権」を返上する事態になっていたワケですから、ワタシからすれば高齢者に「感謝」してもイイくらいではないかと?「自治権」を返上するのは簡単ですが、手放した「自治権」を取り戻すのは大変ですからw。
 

日本国憲法

第十二条
 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う。
第九十七条
 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪え、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

 
 先人が苦労の末にやっと手に入れ、ワタシたちのために守り信託してくれた「権利」「カネに目が眩んで手放す」するなんて…

どんだけw!?

…という話で、高齢者の方々は過去の苦労を身を以って体験しているので「権利」や「自由」の大切さが分かっているというコトなんでしょう。

それにひきかえ若者は…orz

…という話になってしまうワケです…残念ながら。

 それとは別に今回の大阪都構想が「僅差」で否決されたというのがミョwに引っ掛かりますw

 賛成69万4844票、反対70万5585票、その差1万741票という結果で、総投票者数に対して僅か1%の違いで事が決したということに…

「過半数」で決する

…という民主主義の危険性を垣間見たような気がするワケです。100人中49人が賛成、51人が反対で決した場合、49人の意見は無視してもイイのか?

 今回は大阪市の住民投票程度で済みましたが、これが「憲法改定」の国民投票であった場合…

49人はそれで納得できるのか?

…ということに考えが及ばなければウソでしょw?

 考えようによっては「憲法改定」の国民投票のための「布石」を打ったようにも受け取れるワケです…。

 もし?「憲法改定」の国民投票が僅差で決した場合、今回の住民投票の結果を前例として持ち出し「反対派」を黙らせる口実にも使えるワケで…

僅差で勝った!

…などと浮かれている場合じゃないという話。
 

第九十六条
1. この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
2. 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

 
 
 国会で国民の代表である各議院の総議員の三分の二以上の賛成で憲法改定を発議するのであれば、国民投票にかけた場合も…

三分の二以上の賛成

…を以って承認するのが“スジ”なんじゃないの?

 現状では「国民投票」は非常に危うい民主主義的な手続きのようにワタシには映るワケです。

 大阪都構想の住民投票にしても、三分の二以上の賛成が条件であれば、「反対派」が僅差で勝ったというよりも「賛成派」が少ないというコトでスッキリしますし、民主的な意思決定(合意形成)に則るものと言えますが、たった1人の違いで物事が自動的に決まっていくような社会が「権利が保障された社会」と言えるのか?

否!断じて否!

…と二ッチェ…もとい、ニーチェ風にワタシも言いたいワケで、このまま「憲法改定」の国民投票に雪崩れ込むのは…

ヒジョwに危険だw!

…と言わざるを得ません。
 
 穿った見方をすれば?敢えて負けた…とまでは言いませんが、こうした前例を作ることが橋下大阪市長の「役目」だとしたら、立派に「役目」を果たしたワケで、一仕事終わったからこそ記者会見で晴々とした顔つきや態度でいられたワケで、今回の住民投票の敗北も…

想定内

…なのかも知れませんw。

 「本丸」はこの後に控えた「憲法改定」の国民投票にある…とワタシは睨んでいるワケですが…。
 
 
 
 

人間ナメんなよ!

でわっ!