汚れちまった「憲法」に…

 
 トルコの海岸に漂着したシリア難民の子どもの水死体に世界中が心を痛め、ニュースでも連日大きく取り上げられています。
 

シリア3歳児の溺死写真が波紋、世界中が難民問題から目をそむけられなくなった(閲覧注意)
The Huffington Post | 執筆者: Nick Robins-Early
投稿日: 2015年09月03日 17時58分 JST 更新: 2015年09月03日 18時08分 JST
 

難民を乗せたボートがトルコ沖で転覆した後、海岸に打ち上げられていた少年の遺体を運ぶ。2015年9月2日撮影。
 
(前略)
 
「戦火から逃れてきたシリア難民が安全に避難できる移動ルートを設ければ、こういった悲劇を防げます」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチ・緊急対応部門ディレクターのピーター・ブッカー氏はハフポストUS版に語った。
 
「写真は、深刻な危機が起こっている現実をヨーロッパが受け入れられていないことを示しています」
 
シリア、アフガニスタン、そしてエリトリアといった国々から、毎日数千人がヨーロッパの国々への渡航を試みている。国際移住機関によれば、2015年だけで35万人以上の人々が地中海を渡った。
 
(後略)

 
 今回は何故か?大く取り上げられていますが、「難民」の死亡はほぼ日常的に発生し、すでに多くの子どもが命を落としています。ということは…
 
今まで無関心だったんですか?
 
…という話にもなりますが、ソレはさて措き、「難民」は内戦や戦争などにより、国内情勢が不安定=生活を営むのに不適切になるが故に発生するワケですから、難民問題を根本的に解決し、今回の様な悲劇が起こらないようにするには…
 
世界中から武力紛争をなくす
 
…というのが最善の方法であることには、誰もが同意できるかと思います。
 
 それなのに?日本からしても現在国会では「更なる武力行使」を推進するかのような法案が審議され、つい先日も中国では、「軍事パレード」といった「武力を誇示」するイベントが大々的に開催され、しかもその場に「武力行使の否定」を謳う「国連」の事務総長が列席するとは…orz
 
 つまり「国連」からして今回の悲劇…というか?「難民問題」に関しては「加害者側」に立っているようなもので、水死した少年の叔母が…
 
世界中を責める
 
…と口にするのも、無理からぬ話だということです。
 

難民男児の死「世界中を責めている」 カナダ在住のおば
朝日新聞デジタル 9月4日(金)20時52分配信
 
 シリア難民とみられる男児の遺体がトルコの海岸に漂着した事件が、カナダにも衝撃を与えている。一家がカナダに向かおうとしていたと報じられたためで、野党は、カナダ政府の難民受け入れが不十分だとの批判を展開している。
 
 海岸でうつぶせに横たわる男児の写真はトルコから配信され、欧米の多くの新聞に掲載された。AP通信によると、男児はシリア北部アインアルアラブ出身のアイラン・クルディくん(3)で、家族と一緒にギリシャのコス島へ向かう途中に溺れたという。母親と5歳の兄も死亡したが、父親のアブドゥラさんは助かった。
 
 カナダ西部バンクーバー近郊に住む、アイランくんのおばのティマ・クルディさんはCBCテレビなどに「一家は何千ドルも払って、密航をしようとしていた」と話した。
 
 ティマさんは保証人となって家族をカナダに連れて来ようとしていた。経済的な理由から、まずは別の親族の受け入れ申請をしたが、書類の不備を理由に棄却され、アイランくん一家はまだ申請していなかったという。
 
 家族の死亡についてティマさんは「カナダ政府だけを責めたいのではなく、世界中を責めている」と涙ながらに語った。AP通信によると、アイランくんたちの遺体は4日、アインアルアラブに埋葬された。
 
朝日新聞社

 
 「武力による紛争解決」を前提とした世界平和なんて、今回の様な悲劇を含めた多くの悲劇を生み出すだけで、そうした観点からすれば「武力による紛争解決」を明確に否定し、ソレを頑なに守ってきた日本は、幾分かは「罪が軽い」と言えるかも知れません。
 
そ・れ・な・の・に!
 
…という話ですよね?何でも9月11日に「戦争法案」が可決する運びだそうで、「同時多発テロ」の記念日?に合わせて法案を可決しようだなんて、悪い冗談にも程がありますw。
 
 「武力による紛争の解決」を是としながら、その結果生じる「難民」の窮状には涙するなんてオカシイでしょうよ?自ら自宅に放火しておきながら、家が丸焼けになったら悲しむワケ?だったら「放火」なんてするなという話でしょ?同じ事が世界中で起きているワケですよ。どんなに「難民」を哀れんで涙を流そうと
 
そんなもの嘘っぱちだ!
 
…という話。
 

汚れっちまった悲しみに…
中原中也 『山羊の歌』より
 
汚れっちまった悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れっちまった悲しみに
今日も風さえ吹きすぎる
 
汚れっちまった悲しみは
たとえば狐の革裘(かわごろも)[1]
汚れっちまった悲しみは
小雪のかかってちぢこまる
 
汚れっちまった悲しみは
なにのぞむなくねがうなく
汚れっちまった悲しみは
懈怠(けだい)[2]のうちに死を夢ゆめむ[3]
 
汚れっちまった悲しみに
いたいたしくも怖気おじけづき
汚れっちまった悲しみに
なすところもなく日は暮れる…
 
*1 革裘かわごろも:皮衣。毛皮で作った防寒用の衣。
*2 懈怠けだい:なまけ、おこたること。怠慢。「けたい」、または「げたい」とも読む。
*3 夢ゆめむ:[自上二]「夢見る」に同じ。

 
 「悲しみ(心)」が汚されるということは、人間の尊厳が汚されることであり、自分の尊厳を守りたいのであれば?「理不尽」なものに容易に屈してはならないということです。
 


「はだしのゲン」より

 
 「汚れちまった悲しみに…」は、謂わば「弱者の恨み節」。「被害者」のような顔をして自分の境遇に浸っているだけ。ま、それが一詩人である中也の限界なのかも知れませんが、今のワタシたちには中也が生きていた時代には無かったもの
 
日本国憲法
 
…があり、「汚れちまった悲しみ」から「汚れ」を拭い去り、「本当の心」=「人間の尊厳」を取り戻すことができるワケです。よね?であるならば…
 
ヘタレ中也を乗り越えようではないかっ!
 
…という話であって、中也のファンならば、中也の供養のためにも?「悲しみ」を純粋な「悲しみ」に戻してあげるためにも?
 
戦争法案を断固粉砕しようではないかっ!
 
 
 
 

人間ナメんなよ!

でわっ!

 
 
追記:
 

プーチン大統領「欧州における移民危機は、米国の政策の予想された結果」
SPUTNIK 2015年09月04日 14:56
 

 
プーチン大統領は「欧州における移民危機は、全く予想された結果だ」とし、記者団に対し「その原因は、自分達のスタンダードを押し付ける米国の政策にある」と指摘した。
 
プーチン大統領は、東方経済フォーラムで演説後、記者団からの質問に答え、次のように述べた―
 
「皆さんも御承知のように、我々はすでに何度も、この事について述べてきた。私は、移民危機は、全く予想されたものだとみなしている。思い出していただければ分かるが、ロシアは、もし我々の所謂『西側のパートナー達』が、我々が常に言ってきたように、イスラム世界や中東、北アフリカで、彼らがこれまで行っているような間違った政策を続けるならば、問題はもっと規模の大きなものになるだろうと述べてきた。
 
その政策とは一体何か? それは、その地域の歴史的、宗教的、民族的、文化的な特質を考慮せずに、自分達のスタンダードを押し付けることだ。何よりもまずそれは、米国のパートナー達が行っている政策である。」

 
 

広告