「ロヒンギャ」もお忘れなく

 欧州での「難民」の受け入れのニュースが連日報道され、衆目が「難民」に向けられています。「難民」を救うことは当然であるというような風潮が醸し出されつつありますが、これが全ての「難民」に適用されるようになるのは自明であり、アジアに目を向けると「ロヒンギャ」の難民がその対象になりますw。

 つまり「政治的影響力」という観点からすれば、現在欧州で発生している出来事は、「ロヒンギャ」の問題に間接的な圧力をかけていることになり、穿った観方をすれば「ロヒンギャ」の難民問題を大きくするために?中東の難民問題がクローズアップされるようになったという観方もできるワケです。はい。

 で、以前に書いたことですが、アメリカは「ロヒンギャ」の難民を救うために、タイのプーケット島への米軍駐留を要求しているワケですが、その後どうなったのか?

 タイ政府は米軍の駐留を認めない方針のようでしたが、もし?プーケットからまだ撤収していないとなると、現在の欧州の状況は米軍のプーケット駐留に「大義名分」を与えるでしょうなw。
 

タイ当局 米軍人にプーケット島 からの退去を要請
SPUTNIK 2015年05月25日 23:24 (アップデート 2015年05月26日 01:39)
 

 
タイ軍司令部は、プーケット島に基地を起きたいとの米軍当局の求めを拒否し、5日以内に島から航空機と軍人を退去させるよう求めた。新聞Bangkok Postが報じた。

プーケット島に存在する米国の限定兵力は、演習「Guardian Sea」に参加したもので、同演習は20日に終了しているが、米当局は再三にわたり,タイ軍に対し、プーケット空港にロヒンギャ人の「ボートピープル」救助作戦を実施する基地を置かせてほしいと頼んできた。ロヒンギャ人は、ミャンマーに住むイスラム系住民で、迫害を受けミャンマーから逃れることを余儀なくされている。

ロシア科学アカデミー東洋学研究所のタイ問題の専門家エレーナ・フォミチョワ氏は「プーケットに基地を置くのを許さなかったのは、米国の側から強まる圧力に対するタイ政府の拒否反応だ」と見ている―
 
「これは、タイの将軍達が、自分達こそがこの国の主人であると主張する一つの方法なのです。タイに軍事政権が誕生してから、米国は、選挙の実施や民主化などを要求し圧力をかけ始めました。そしてその後、ロヒンギャ人を不法に運んでいるとの非難が現れました。
 
タイの将軍達はすでに、米国はタイの内政に干渉していると反発しました。プーケットの基地は、全く余計なものです。タイと米国は、長い軍事協力関係を持ち、米国人達は毎年、タイでいくつかの演習を行っています。その中でも一番大きいのが「コブラ・ゴールド」で、これには他の国々も参加しています。とはいえ米国にとって、プーケット空港はかなりの意味を持っています。プーケット島は、中東からアジア太平洋諸国に原油や天然ガスを運ぶ戦略的に重要な輸送ルート上にあるからです。

中国に対抗するという広いコンテキストにおいては、米国人にとってプーケット島の自国軍隊のプレゼンスは、大変重要なことです。タイ側は、今回の拒絶によって、伝統的な同盟国である米国に対し、内政への干渉と圧力が強まっていることに対する不満を示しているのだと思います。」

 
 何故か?アンジェリーナ・ジョリーがしゃしゃり出てアウンサン・スー・チー女史に…

もっとロヒンギャの難民問題に介入しろ!

…と、圧力をかけているみたいですw。
 

アンジェリーナ・ジョリーさん、アウンサンスーチー氏と会談 【画像】
The Huffington Post | 執筆者: 中野渉
投稿日: 2015年08月02日 12時08分 JST 更新: 2015年08月02日 12時08分 JST
 

 
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使で女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは8月1日、訪問先のミャンマーで、最大野党・国民民主連盟(NLD)党首のアウンサンスーチー氏と会談した。時事ドットコムなどが報じた。
 

ジョリーさんのミャンマー訪問は初めて。在ミャンマー英大使館によれば、訪問はスー・チー氏の招待で実現した。7月29日からの滞在中、首都ネピドーでテイン・セイン大統領と会談したほか、政府と少数民族武装勢力との衝突が起きた北部カチン州の性暴力被害者らと面会した。
 
(時事ドットコム:A・ジョリーさん、スー・チー氏と会談=ミャンマー 2015/08/02 06:28)

 
2人は最大都市ヤンゴン郊外にある縫製工場を訪れ、女性従業員から労働環境や生活などについて話を聞いた。ジョリーさんは7月末からミャンマーに滞在し、性的虐待の被害に遭った女性とも面会した。

ミャンマーでは、イスラム系少数民族ロヒンギャへの迫害が問題となっているが、ジェリーさんはロヒンギャ族が多く住む西部ラカイン州へは訪問できそうではないという。

 
 アンジェリーナ・ジョリーが「国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使」とは驚きだわw。ハリウッドのセレブってそんなに易々と「国連」に入り込めるワケ?

 ま、それはさて措き、ミャンマーは今年の11月に「総選挙」があるんですよねw。

 で、アウンサン・スー・チーは選挙を睨み、「ロヒンギャ」の難民問題に表立って介入する姿勢を示せないという分析もあり、であれば?現在の欧州の状況はスー・チー氏にとっては…

助け舟

…とも言えるワケです。よね?
 
FactPage ミャンマー総選挙2015
Cilsien – ASEAN News Clips
 
 考えられる「西側」のシナリオとしては、スー・チー氏の所属する国民民主連盟(NLD)が躍進すれば、「ロヒンギャ」の難民問題への対応が周辺各国を含めて取り沙汰されるようになり、アメリカ軍のプーケット駐留を「国連が要求」する事態にでもなれば、タイも受け容れざるを得ない立場に置かれ、結果的に…

「南シナ海トライアングル」=「中国包囲網」

…が完成するという話。
 

 
 ま、タイは先日「爆弾テロ」があったりして、内政はまだゴタゴタしているようですが…。
 

タイ 新憲法草案を否決 民政復帰遠のく
NHK NEWSWEB 9月6日 15時24分

去年クーデターが起きたタイで、政府の評議会が、6日、軍主導の暫定政権のもとで作られた新しい憲法の草案を否決し、タイが民政に復帰する時期は大幅に遅れる見通しとなりました。

政治の混乱から去年5月に軍事クーデターが起きたタイでは、軍主導の暫定政権のもとで、民政復帰の前提となる新しい憲法作りが進められてきましたが、タイ政府の評議会は、6日、最終的な草案について承認するかどうかの採決を行い、反対多数で否決しました。

この結果、新しい憲法の起草作業が、最長で半年間かけてやり直されることになり、早ければ来年9月ごろに実施が見込まれていた、民政に復帰するための議会選挙は大幅に遅れる見通しとなりました。

今回否決された草案では、タイの政治が再び混乱して機能不全に陥る事態を想定し、議員以外の人物でも首相に就任できることや、新憲法の公布から5年の間に国の安定が揺らいだ場合、軍のトップなどからなる委員会を設置し、立法府や行政府を上回る権限を持たせること、などが盛り込まれました。

このため、タイの政党やメディアなどからは選挙で選ばれた議会や政権を軽視するもので、内容が民主的ではないなどと批判する声が上がり、政府の評議会の判断が注目されていました。

 

スーチー派勝利でも「選挙結果尊重」ミャンマー軍司令官
朝日デジタル ネピドー=五十嵐誠2015年8月22日10時34分

 ミャンマー国軍のミンアウンフライン最高司令官が21日、首都ネピドーで朝日新聞記者と会見した。11月の総選挙で民主化を長年求めてきたアウンサンスーチー氏の野党国民民主連盟(NLD)が勝っても、「結果を尊重する」と明言した。

 国軍最高司令官は、現憲法下で大統領に匹敵する権限を持つ最高実力者。今回の選挙で優勢とされるNLDが政権を担うことに、「心配はない」と述べた。

 国軍はスーチー氏の軟禁下で実施した1990年の総選挙でNLDが大勝した結果を認めず、権力を握り続けた過去がある。ただ、軍は2011年に民政移管をし、民主化にかじを切った。その方向が続くことを明確にした形で、日系企業の進出にも追い風となる。

 一方で、国会定数の4分の1を軍人枠とするなど軍の政治関与を認めた憲法の条項については、「民主化の障害にはなっていない」と現時点での改正に否定的な考えを示した。(ネピドー=五十嵐誠)

 
 で、沖縄の米軍基地は「南シナ海トライアングル」の一角を担うポジションに在り、米軍にとっては戦略上手放せない位置にあるということを肝に銘じておく必要があります。

 沖縄は地政学的にも重要なポイントであり、並大抵の抗議運動では米軍を撤退させることは不可能でしょう。おそらく?本土の基地を全て撤収するのと引き換えにしても、沖縄だけは残したいというのが米軍の本音。

 で、ほぼ不可能と思われる在日米軍の完全撤退に一縷の望みがあるとしたら…

ドナルド・トランプを米大統領に!

…といったところですかね?

 アメリカがミャンマーの総選挙を利用しようと画策するのであれば、コッチはアメリカの大統領選挙を利用するぐらいの大胆な「戦略」を練らないとね?

 つまり、「SEALDs」などによる「戦争法案」の粉砕に向けた抗議運動の他に、実務的?な「ロビー活動」を展開する戦略家も必要だという話。
 

 
 
 
 

人間ナメんなよ!

でわっ!

 
 

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