サクラ・ナショナリズム

 「ウォールストリート・ジャーナル」でサクラの起源は「中国」か?「日本」か?という記事を目にしたのですが、「ネタ」であるにせよ…

ナンだかなw?
 

サクラの故郷は日本か中国か、企業の広告が物議
2016年4月1日 15:52 JST

桜の起源をめぐる歴史的な遺恨試合が今年も始まっている


東京・渋谷に登場した中国の桜の広告を示すミニブログ「微博(ウェイボ)」の投稿のスクリーンショット PHOTO: WEIBO.COM

 
 春が到来し、木々の花が開き始めている。そして、例年のことながら、植物の起源をめぐる歴史的な遺恨試合が今年も始まっている。

 日中関係は、第2次世界大戦の遺産から領有権をめぐる争いまで多岐にわたって緊張してきた。今ではそれに桜の花論争が加わっている。

 桜は長い間、日本の象徴のように扱われてきたが、中国の熱狂的な桜ファンがこれに反論している。今月、東京・渋谷のビルにあるスクリーンに中国の桜を宣伝する広告が登場した。中国内陸部の武漢市の企業がこの広告費用を出した。

 この広告には「世界の桜の故郷である武漢に来て鑑賞を」とあり、武漢大学のサクラをPRしている。この画像が今月、ソーシャルメディアで話題になった。

 この広告をめぐる報道を受けて、中国ではネットでの議論が活発になり、ここ数日はソーシャルメディアで関連投稿の閲覧数は約1100万に達した。武漢大学の桜は有名で、同校は花見シーズンには訪問者数を制限する必要に迫られているほどだ。

 広告主である国有ネット金融企業Hanjin Bankは今回の広告について、ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、武漢のイメージとともに、企業イメージも高めるために出したと回答した。同社は、「桜の花は武漢の観光にとって新たな呼び物だ」とし、「桜を最も愛する国民である日本人に桜を宣伝することで注目を集めることを期待している」と説明した。

 桜の由来ははっきりせず、ヒマラヤ山脈を起源とすると考えている学者たちもいる。

 中国桜花産業協会の何宗儒会長は、桜の起源が中国だと強く確信している一人だ。同協会はサクランボ産業に関連する企業からなっている。

 会長は、貧しかった中国はかつてはリンゴなど利益につながるような木を好んでいたと指摘。「しかし、今では富裕になり、われわれはチャイニーズドリームを追求している。桜の花は中国ルネサンスの一例となり得る」と語った。同会長はまた、桜の木の栽培を促進する企業、Trendseeの会長も務めている。
 


武漢大学で桜を前に記念撮影する女性(3月8日) PHOTO: ZUMA PRESS

 
 桜の起源をめぐる論争は別として、桜の花にまつわる歴史的な論争はさまざまある。Trendseeの研究グループの副責任者は、中国での桜の花の一般的な認識は、戦時中の敵国である日本との負の関係に引き続き損なわれているとの見方を示している。同社の研究グループは独自に深紅色の花を開発しようと決めたという。「チャイナレッド」と呼ぶ色で、中国で幸運の印とみなされる色だ。

 同副責任者は「中国独自の品種を開発できれば、日本の桜の花は必要なくなる」とし、「これこそ日本に抵抗するとともに、愛国的な真の方法だ」と続けた。

 桜論争にかかわっているのは中国だけではない。昨春は韓国メディアが特定の種類の桜の木は韓国が起源だと主張し、日本のネット上などで激しい反論が飛び交った。

 
 こういう記事を目にすると、G・オーウェルの『ナショナリズムについて』という小論が正鵠を射ていることを再確認する次第です。
 

『Note on Nationalism』
(ナショナリズムについて)
ジョージ・オーウェル(1945)

 
 オーウェルの言葉を借りるなら、サクラの起源に拘る人たちはサクラに自己を埋没させ、サクラの出自が自分の出自であるかのような…

アイデンティティーの倒錯

…を引き起こし、自分自身がサクラと一体化してしまい花を愛でることを忘れてしまっているのではないかと?

 大切なのはサクラのルーツではなく…

サクラの花を美しいと感じる心

…であり、それはサクラに限らず何であれ…

美しいものを美しいと感じる

…自分自身の素直な心だと思う次第です。

 残念ながら、人はナショナリズムに囚われると「偏見」というフィルターに心が覆われてしまい、素直な感受性を失ってしまうようです。

 そしてこうした「偏見」を利用することに長けているのが「独裁者」であることは、過去の事例が如実に物語っていますし、ワタシを含めほとんどの人は多かれ少なかれ何らかの「偏見」から逃れられないのもまた事実です。

 ま、今回の「ウォールストリート・ジャーナル」の記事を穿った見方で論じるなら、サクラ・ナショナリズムを煽ることで日本、中国、韓国の間に対抗意識を芽生えさせることにあるのではないかと?

 その結果として中国人観光客が減るような事態になれば日本経済にも影響が現れるでしょうし、それは日本と中国、韓国が親密な関係になるのを望まない=アジアを分断しておきたい「一部の人たち」にとっては歓迎すべきコト。
 

安倍内閣がぶち上げた外国人観光客倍増計画!人気スポット悲鳴「もう勘弁して」
J – CASTニュース 2016/3/31 14:57

 安倍内閣は日本を訪れる外国人観光客を倍増させる新たな計画を発表した。東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年までに外国人観光客の目標を現在の年間2000万人から4000万人に引き上げ、落とすカネも8兆円と倍増させるとしている。さらに30年には6000万人、15兆円を目指すという。

 「朝刊一面丸わかり」コーナーでこの読売新聞の記事を紹介していたが、そんな受け入れ態勢はあるのか。安倍首相も「観光先進国への新たな国づくりに万全の対策を講じていく」とぶち上げている。

桜の京都「バス・電車超満員」「道歩くのもままならない」

 コメンテーターの竹内薫(サイエンス作家)「(目標数の引き上げは)観光立国としては良いことだと思いますが、テロリストはここを狙ってくる。とくに東京五輪・パラリンピックでは、ハイテク、ローテクを駆使して万全の安全策にしたうえで観光客の皆さんに来てもらうことが重要ですね」

 テロリストも怖いが、観光スポットが狭い地域に密集している京都では、桜が見ごろを迎えて外国人観光客が溢れ、歩くのもままならない状態だ。主要交通機関のバスや電車は超満員で「気分が悪くなりそうだ」だと、京都の住人は悲鳴を上げている。

 ホテルや旅館の予約は取れず、予約争奪戦は滋賀県など周辺地域に移っているという。受け入れる人気観光地は住民の生活が脅かされるほどすでに飽和状態で、単なる目標の引き上げだけでは机上の空理・空論に思えてくる。

 
 現状でもイッパイイッパイなのに、それを倍増するには観光産業に従事する労働者も倍増させる必要がありますが、それはアレとしてこうした「観光立国宣言」は…

いかがなものか?

…とも思うワケです。「観光収入」に日本の経済を委ねるようになると、ひいては「観光客」=「外国人」に日本の経済を委ねることになりかねないワケですよね?

 極端な話、中国が国民にビジネス目的以外での日本への渡航を禁止したら日本の観光収入は大打撃を被るワケで、日本経済にも深刻な影響を与えるのではないか?

 つまり、国の安全保障を外国に委ねるのと同じようなもので、ま、国民に日本への渡航を禁止することはなくても、日本国内で伝染病でも流行すれば観光客を渡航禁止にすることは十分に考えられ、観光収入に頼るのはリスクが大きいというコト。

 更に言うなら、これから観光産業を伸ばしたいと望んでいる自治体であれば…

観光資源を破壊する原発

…の再稼動を認めてはいけないという話。

 観光客には波があるにせよ、観光資源さえ守っていれば観光客を呼ぶことができますが、それを失ってしまえば…。

 したがって、安倍(歪)首相が観光立国を目指すのであれば、その引き換えとして全ての原発の稼動停止と廃炉は避けては通れないことになりますw!
 

 
 ちなみに、「白菜」の起源は中国の山東省だそうですw。
 
 
 
 

人間ナメんなよ!

でわっ!

 
 

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