インフレとデフレ

 ワタシの様な一般人にとっては、インフレとは物価が上がることで、デフレとは物価が下がることでしかありません。そして物価の上下は、商品の価値の変動によるというのが基本的な理解です。例えば「今年は白菜が豊作なので安い」とか、「秋刀魚が豊漁で値下がりしている」とか。

 ただし「需要」=「胃袋」は限られており、商品が大量に市場に並んでも「売れ残り」=「損失」が発生するので、生産者は商品の価値を維持するために市場への供給量を制限します。

 過剰生産分、過剰収穫分は市場以外の場所で利用(肥料とか?)されるか、もしくは廃棄処分されてしまうワケですが、食糧不足に喘ぐ人々のニュースを目にするたびに…

捨てるくらいなら、分けてあげればイイのに?

…と、思わずにはいられませんw。

 こうした「商品」の価値の変動による物価の上下のほかに、商品の取引を決済する「通貨」の供給量によっても物価は上下します。

 通貨の供給量が増えると銀行の融資を受けやすくなり、そして資金を手にすることで消費活動が活発になり、加えて「商品」に対して「通貨」の流通量が増えるというコトは、通貨の価値が下がることになります。

 簡単に言えば通貨量が3倍に増えると、いままで「10円分の通貨」であった「商品」が、「30円分の通貨」に等しくなるということ。

 「国民総生産(GNP)」とは…

ある一定期間に、ある国民によって、新しく生産された財(商品)やサービスの付加価値の総計である。

…とのことですが、要は流通する「通貨」の総量のことであり、したがって通貨をジャブジャブ発行すれば帳簿上のGNPは伸びるという理屈です。

 しかし、あくまで「帳簿上」の経済発展であり、生活実感として「発展(向上)している」と感じられるかは別問題です。

 逆にデフレ下では物価が下がることで、一回あたりの取引(決済)における「通貨」の量が減るので、「帳簿上」のGNPも伸びなくなります。

 つまり、GNPという「帳簿上」の数字を経済発展の指標と考えるなら、インフレ=通貨流通量の増加が望ましいのですが、生活実感を重視するならば、潤沢な「商品」=消費財の流通が一番重要であり、「通貨」の流通量に関しては増えようが減ろうが…

ドッチでもイイ

…のではないかと?
 

通貨の価値はどこからくるのか

 通貨の価値の基盤は、法律であり、通貨の需要と供給である。アイスランドでは、ISK(アイスランド・クローネ)が金融債務の決済の手段として正当であると、法律によって定められている。貨幣や紙幣の発行については、アイスランド中央銀行が独占権を持っている。しかし、商業銀行が発行する預金通貨の量を制御するとなると、アイスランド中央銀行は間接的な手段しか持ち合わせていない。

 通貨の総需要は、実経済の規模や成長率、そして金融部門など、様々な要素に左右される。また、納税はISKによって行う他ない、という事実も、ISKの需要に影響を与える。これによって、納税者の間にISKの需要が生まれるのである。

 ISKの価値低下は、ほとんどの場合、銀行が経済的必要以上の速度で預金を発行してしまうところに起因するといえる。つまり、ISKの供給が、需要よりも遥かに速く成長してしまったのである。

「通貨改革」 ― アイスランドのためのより優れた通貨制度 ―
フロスティ・シガーヨンスソン著(アイスランドの総理大臣より委託を受けて)

「青空文庫」 – より

 
 通貨の価値は「国(法律)による保障」であり、普遍的な価値が通貨自体にあるワケではありません。ドルショック以前、ドルの価値は「金」=「現物」によって担保されていましたが、ドルが市場に増えた結果、各国が手持ちのドルをアメリカが保有する「金」と交換したのでアメリカの金保有高が急速に減少し、時のニクソン大統領はドルと「金」の交換を停止することを発表したワケです。

 ドルショック以降は「信用」だけが通貨の価値を支えているワケで、「信用」を失わないために?アメリカは世界各地に干渉している…という話。

 2008年、アイスランドは実体を伴わない「信用」を弄び、「借金」を積み重ねた挙句に経済破綻しました。
 
アイスランドにおける民衆の勝利
 
 ま、ギリシャキプロスのように債権者(EU)に課せられた緊縮財政を受け容れ、国民が政府の積み上げた借金を肩代わりする奇特な国もありますが、アイスランドの国民はそれを拒否し、逆に政治家や銀行家を刑務所にブチ込んだワケです。
 

【AFP】 ギリシャ議会前で反緊縮デモが暴徒化、警察と衝突
2015年07月16日 11:44 発信地:アテネ/ギリシャ
 

 
【7月16日 AFP】ギリシャの首都アテネ(Athens)中心部の議会前広場で15日、欧州など債権団から金融支援協議の条件とされた財政改革法案の採決に抗議していた緊縮反対派の抗議デモが一部で暴徒化し、警察と衝突した

 議会前のシンタグマ広場(Syntagma Square)には約1万2500人が集まり、財政改革法案に抗議していた。しかし、デモ隊の一部が警察に火炎瓶を投げつけたり広場に放火したりしたため、機動隊が催涙ガスで応酬した。(c)AFP

 
 ほんの一年前のコトなんですねw。
 
 
 
 

人間ナメんなよ!

でわっ!

 
 

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